臨床検査とは病気の診断や治療の効果、または健診に使われる検査の一つです。大きく分けて『生理機能検査』と『検体検査』があります。生理検査は患者さん自身を対象とし、心電図検査や超音波検査などを行なう検査です。検体検査は患者さんから採取した血液や尿、便、細胞や切除された臓器を対象に行なう検査です。
直接患者さんと接して行なう検査です。今年度から導入した生理検査システムや従来からある画像システムを利用して、電子カルテから検査報告書や検査画像の閲覧が可能になりました。検査項目は多岐にわたり、心電図検査、血圧脈波検査、呼吸機能検査、超音波検査、神経伝導速度検査、眼底検査など十数項目の検査を行なっています。それぞれの検査に対して患者さんの状態を確認しながら、迅速に正確に検査を行なうように努めています。
両手両足と胸に電極をつけ、心臓から発生する微弱な電気信号を記録し、不整脈、心筋梗塞、狭心症の診断に役立ちます。症状がないときの心電図と症状があるときの心電図を比較する事で心電図の変化を確認できます。一般的な心電図検査時間は5分程度です。当院では不整脈の診断のために24時間心電図、長時間心電図(7日~2週間)の記録も行なっています。
喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患をはじめとする呼吸器の病気が疑われるときや、その状態を見るときに行なう検査です。息を吸ったり吐いたりして息を吸う力、吐く力、酸素を取り込む能力を調べる検査です。患者さんの協力が必要な検査です。
血管を流れる血液の脈の速さや四肢の血圧を測り、血管の硬さと血管の狭窄を調べます。
・CAVI:血管の硬さがわかり、推定の血管年齢が判定できます。・ABI:足の血管(動脈)のつまり具合がわかります。
※ 人工透析シャントがある四肢、カテーテルを装着している四肢、乳房を切除した四肢の血圧測定はできませんので、測定前にお声かけください。
皮膚の上から神経を電気で刺激することで、神経の信号の伝わり方を記録し、手足の神経の異常を調べる検査です。手指のしびれや力が入りにくくなる手根管症候群、肘部管症候群などが検出されます。弱い電気刺激を当てるので軽いピリッとした感覚があります。
瞳孔の奥にある眼底を撮影し、眼底の血管、網膜、視神経を調べる検査です。動脈硬化や出血、白内障などが発見できます。自覚症状のない初期の病気を見つけるのに役立ちます。
超音波を利用して様々な臓器(腹部、心臓、頚動脈、下肢血管、甲状腺など)の状態を調べます。超音波検査は痛みや放射線被曝の心配もなく、侵襲の少ない検査です。超音波検査時間はそれぞれ15~30分程度です。
腹部臓器(肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、膀胱、腸管、前立腺など)を観察し、サイズや形の異常、腫瘍の有無、血流などを評価します。胸の下から骨盤あたりまでお腹を出し、ベッドに横になってもらいます。
心臓の機能や形態を調べることができます。具体的には心筋の動き、弁の状態、機能が確認できます。弁膜症の程度や心筋梗塞の部位、心筋症、先天性心疾患などの有無を観察します。
頚動脈や下肢動静脈などの動脈硬化や狭窄・血栓の有無を確認する事ができます。
上記以外にも、乳腺エコー、甲状腺エコー、体表エコーなど行っています。*新型コロナウィルス検査(PCR法)、インフルエンザ抗原定性検査、マイコプラズマ抗原定性検査も行なっています。
血液や尿などに含まれているタンパク質、糖、各種酵素などの量を測定し、腎臓、肝臓、心臓などの状態や血糖値や血中コレステロール値などを調べ、糖尿病や動脈硬化などの病気の診断、また治療効果や判定、病状の経過観察に役立てられています。
血液検査では、血液中の血液細胞である赤血球・白血球・血小板などを調べています。血液細胞の数や濃度を調べる血球計数検査では、赤血球や血色素から貧血の有無や程度、白血球の多さから炎症の程度などを把握します。他にも様々な疾患のスクリーニング検査として用いられています。また、血液の固まる能力・溶かす能力を調べる凝固線溶検査では、出血性疾患や血栓症の有無を調べます。血液が固まらないように予防する薬(抗凝固薬)の治療効果の判定にも役立ちます。
尿、糞便、体腔液(胸水、腹水、関節液)、髄液などを主な検体としています。尿や便検査は被験者に苦痛を与えず繰り返し行う事が可能で、尿定性検査は全身性疾患のスクリーニング検査としてとても優れています。尿沈渣検査は尿中の細胞や成分を観察、分析することで、腎・尿路系疾患の早期診断、治療効果や薬剤の副作用判定に役立ちます。便潜血(便中ヘモグロビン)検査は大腸癌の一次スクリーニングとして大事な検査です。
細菌検査とは感染症を引き起こす原因となる微生物を見つけ、微生物に対する薬の効果を調べる検査です。外注検査のため、結果が出るまでに2~5日間程度かかります。当日結果が判定できる細菌感染症迅速定性検査も行っています。(尿中レジオネラ、尿中肺炎球菌、ノロウイルス、クロストリディオイデスディフシル等)